【すぐに始める観光施策】アニメツーリズムとは|アニメを活用した観光地域づくり【アニメツーリズム事例】

「アニメファンの聖地巡礼って?」

「アニメを使った観光地域づくりを行いたい!」

「アニメツーリズムって?」

今回は、聖地巡礼などに代表されるアニメツーリズムについて紹介します。

アニメを活用した観光地域づくり、観光コンテンツとはどのようなものでしょうか?

以下の点について紹介します。

・アニメツーリズムとは?アニメツーリズムの推進戦略

・海外でも人気なアニメ|訪日インバウンドの増加

・アニメツーリズムの事例

アニメツーリズムとは?

・「聖地巡礼」と観光地域づくり

日本が世界に誇るコンテンツとして人気の高い「アニメ/漫画」を観光資源として活用した「アニメツーリズム」が注目を集めています。

アニメツーリズムとは、

アニメや漫画などの作品の舞台となった地域に訪れる観光のこと。

また、作家ゆかりの街や記念館、アニメ作品と関連深い施設などに訪れること。

アニメツーリズムは、いわゆる「聖地巡礼」と言われるもので、日本人だけでなく訪日外国人にも人気の観光となっています。

一般社団法人アニメツーリズム協会が発足!

「世界から選ばれる地元と日本」をモットーに、アニメを活用した観光地域づくりを牽引しています!

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アニメツーリズムが与える地域への影響

・広域的な地域連携と地域の経済効果

・訪問者による地域の情報発信

・アニメを通じた地域資源への関心

1:広域的な地域連携と地域の経済効果

アニメツーリズムは、地域内や他地域との連携と広域的な観光地域づくりを促進することが出来ます。

複数地域を舞台とするアニメやアニメを通じた広域的な観光ルートの醸成やアニメ関連の体験イベントなどを実施することで、実際の経済効果につながる可能性をも秘めています。

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2:訪問者による地域の情報発信

訪日外国人や日本人のインフルエンサー、訪問客の情報発信は地域内の観光客増加に効果を発揮します。

アニメの聖地というだけではなく、アニメツーリズムを上手く実施している地域として、「アニメ×観光」の体験を提供するようなサービスを創り、情報発信に努める必要があります。

3:アニメを通じた地域資源への関心

アニメツーリズムを活用することで、地域内外の他の観光資源に良い影響を与えることが出来ます。

例えば、アニメと伝統工芸品をコラボした商品、アニメツーリズムとグリーンツーリズムの観光商品など、地域の観光資源とアニメを上手くミックスさせ相乗効果を生み出すアニメツーリズム施策が必要です。

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アニメツーリズムで訪日インバウンド客を誘致!

・世界的に人気の高いアニメ

・成長するアニメツーリズム訪日市場

東京海上日動火災保険株式会社と株式会社NTTデータが調査した「世界で人気な日本アニメ」のデータがあります。

また、一般社団法人日本動画協会の「アニメ産業レポート2019」の示すデータでは、

日本のアニメの海外契約数

1位:アメリカ(467契約)

2位:カナダ(417契約)

3位:中国(281契約)

4位:韓国(77契約)

5位:台湾(62契約)

6位:フランス(46契約)

このように海外において、日本のアニメは認知度が高く経済とともに急成長の分野となっています。

海外の市場規模は1兆92憶円に達するなど、アニメ産業が日本の誇るコンテンツだと言うことが出来ます。

増加する訪日外国人とアニメツーリズム

観光庁の発表する「訪日外国人の消費動向」調査

・訪日外国人数(2019):3188万人以上

・訪日外国人旅行者の消費額(2019):4兆8135憶円

・映画・アニメ関連の地を訪問した観光客の満足度:90.0%

2019年の訪日外国人数は3100万人以上となり、訪日外国人旅行消費額は4兆8135憶円に達しました。

観光庁の発表する「訪日外国人の消費動向」調査(2020年1-3月期)によると、

「映画・アニメ関連の地を訪問」した割合:6.0%

「映画・アニメ関連の地を訪問」した人で満足した割合:90.0%

という結果になりました。

海外のアニメ認知と日本への旅行を繋ぎ合わせ、アニメを活用したアニメツーリズムの推進と情報発信を行う必要があります。

アニメを目的に日本へ訪れる人々が減少する一方で、官民連携したアニメツーリズム施策を実施することで、今後アニメツーリズムの市場は成長する可能性を秘めているでしょう。

アニメツーリズムの事例

・「君の名は。」|岐阜県飛騨市のアニメツーリズム事例

アニメ映画「君の名は。」は、国内累計動員数2000万人、興行収入243憶円を突破した大ヒット作となり、そのアニメ舞台である岐阜県飛騨エリアと東京都の聖地巡礼がアニメツーリズムとして整備されています。

海外からの観光客やインフルエンサーの訪日、飛騨市での神社や図書館などの聖地巡礼、アニメに登場する「組紐」の手作り体験などが行われています。また、地域の他の観光資源とコラボした商品の開発を行い、観光地域づくりと地域活性化に取り組んでいます。

・「ガールズ&パンツァー」|茨城県大洗町のアニメツーリズム事例

2012年より放映が開始された茨城県大洗町を舞台に繰り広げられる戦車道という武道を題材にしたアニメ「ガールズ&パンツァー」を活用したアニメツーリズムは、日本国内のアニメツーリズムの中でも大成功した例の一つです。

大洗町は、地元の「大洗あんこう祭」とアニメをコラボしたイベント企画やアニメと地域商品のご当地特産品なども開発しました。

また、大洗町の商店街においても、スタンプラリーや地域住民の理解促進をし、観光客の誘致を図ることでアニメツーリズム及び地域活性化に成功しました。

・「花咲くいろは」|石川県金沢市のアニメツーリズム事例

石川県金沢市の湯涌温泉を舞台とするアニメ「花咲くいろは」は、アニメ中のイベントを実際に再現し、アニメとリアルの境界を無くしたアニメツーリズムを成功させた例の一つです。

湯涌温泉の歴史ある温泉街や地域資源をアニメとコラボさせた商品開発。アニメに登場する「ぼんぼり祭り」を実際に開催し、地域でも定着している秋の風物詩となっています。

参考:一般社団法人アニメツーリズム協会

・「心が叫びたがってるんだ」|埼玉県秩父市のアニメツーリズム事例

多くのアニメ作品の聖地となっている埼玉県の秩父市が舞台となるアニメ「心が叫びたがってるんだ」も、国内のアニメツーリズムの成功例と言えます。

自然の魅力溢れる秩父の風景やアニメに登場する街並み、地域とアニメをコラボさせた商品などを販売する等、地域の活性化とファンにとって思い出となる聖地巡礼を提供しています。

参考:一般社団法人アニメツーリズム協会