「AR、VR、MR、SR、DR、XRって?」
「XRを活用した観光とは?」
「XRを活用した何が変わるのか?」
今回は、XR技術を活用した観光コンテンツ醸成と観光に与える変化について解説します。AR、VR、MR、SR、DRを活用した最先端の観光事例が拡大するなか、XRと観光の形について紹介します。
以下の点を解説!
・XRとは?
・XRの市場調査
・XRと観光の形
目次
XRとは?
・XR=クロスリアリティティ
・VR、AR、MR、SR、DRを総称する最先端技術
近年、「VR、AR、MR、SR、DR」といった現実空間と仮想空間が混合した空間拡張技術が注目を集めています。例えば、VRゴーグルやスマホを使ったポケモンGOなどはVRやARの一例です。
XRとは、「VR、AR、MR、SR、DR」など空間拡張技術の総称を表す言葉です。
「VR、AR、MR、SR、DR」などの最先端技術が登場し、それらの明確な区別や差異が判断出来なくなったことから「XR」という【~R技術】を総称した形が生まれました
仮想現実に没入し、モノに触れたりすることは「VR+SR」。ゴーグルを通し、虚構を見ながら、現実の不用な部分を消し、自分だけの世界を作り上げることは「AR(VR)+DR」など、「VR、AR、MR、SR、DR」の区別が付かないなかで、XRはそれらを総称した空間拡張技術として注目を集めているのです。
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XRの市場調査と期待
・XRへの関心度は「3人に1人」
・「5G」と「XR」のサービス拡大への期待
AQU先端テクノロジー総研が調査した「5G時代におけるXRビジネスの需要探索に関する調査」に関し、
VRに関心を持つ割合は37.5%
ARに関心を持つ割合は30.7%
と3人に1人が、XR技術に関心を持っていることが分かります。
エンタメや医療、福祉分野などにも活躍するXR技術
超高速に繋がる5G時代において、XR技術がエンタメやゲームだけでなく、医療、福祉、教育など様々な場面で活用されることが期待されています。
「ゲーム内にいるような、VRを利用したe-sportsが見たい。」
「コンサートや競技大会などで実際にいなくても臨場感を味わいたい」
「一緒に住めない高齢の両親と実際に会っているかのように会話したい」
「医療、福祉面で動くことが出来ない人にとってのXRサービスを期待」
「不動産物件や手術などのスキルシミュレーションへの活用があったら」
など、5G時代のXRが果たす役割について多くの期待の声が挙げられました。
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XRと観光の関係性
・観光ガイドサービスの拡充
・歴史コンテンツや仮想空間での観光
・どこにいても観光サービスを提供
・まるで自分1人の旅気分
XR技術を活用した観光は、まだまだ発展途上の分野であり、実際に活用している事例は数少ないのが現状です。一方で、XRと観光は、観光人材不足やコロナウィルス禍における社会状況において重要な役割を持ち得ます。
ARやSRによる観光ガイドサービスの拡充
観光人材の不足と観光案内サービスの拡充という矛盾において、XR技術を活用した観光ガイド支援が期待されています。
滋賀県の東近江市では、「戦国・琵琶湖体験体感ツーリズム」と題し、XR技術を活用した観光ガイドの実証実験が実施されました。観光客は、タブレットに映し出されるARのキャラクターと会話をし観光案内を受けることが出来た。また、案内側はゴーグル型のモニターを付け、VR空間内に再現された観光客の位置をもとに遠隔で案内を行いました。
XR技術を活用した効率的な観光案内やコロナ禍における新しい観光の形を取り入れることも重要かもしれません。
参考:東近江市
歴史コンテンツや仮想空間における観光
観光コンテンツの醸成においてXRが果たす役割も大いにあります。
京浜急行電鉄株式会社は、「新型コロナに係る稲ベーション創出推進委託」として世界初のXR観光バスツアー「XR観光バスツアー@横浜」の企画公募を実施しています。XR技術を活用した歴史的建造物を映像化し横浜の歴史を学ぶツアーやVRやSRを活用したミステリーツアーなど、XRを活用した観光コンテンツの醸成も注目を集める分野です。
参考:京浜急行電鉄株式会社
どこにいても楽しめる観光の提供
XR技術を活用することで、海外にいる外国人観光客や動くことの出来ない高齢者などの観光を支援することが出来ます。
実際に、高齢者や要介護者の人たちが旅行計画を立て、オンライン上でVR観光や行うことが出来るサービスが開発されています。ペダル運動や触感を楽しめるような観光名所の疑似体験をもXR技術を活用し実施することが出来ます。
自分だけで観光地を独り占め気分
XRやDRを活用することで、自分1人だけが観光地を独占しているような気分になれることも出来ます。
多くの人たちが行き交う観光地では、人が邪魔をし良い写真が撮れない、観光地をよく見えないなどの不満があります。安全に配慮した自分だけの観光地の仮想空間を創り出し、観光客の満足いく思い思いの観光を提供していくことが大切です。
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