タスクフォースとは|タスクフォースがもたらす観光業界へメリット・ポイントは?

「観光地域づくりにおいて、タスクフォースを導入したい」

「そもそも、タスクフォースとは?」

「タスクフォース活用のメリットは?」

今回は、ビジネスの特殊機動部隊である「タスクフォース」について解説します。

また、観光業界において「タスクフォース」が活用されるメリットについて紹介します。

以下の点を解説!

・「タスクフォース」とは?

・「タスクフォース」と観光分野【メリット解説】

・観光業への「タスクフォース」導入のポイント

「タスクフォース」とは?

・緊急性の高い重要案件を解決する機動部隊

組織内やビジネスにおいて、常に変化が生じ様々な課題が発生しています。

人材不足、組織の旧体制や風土、ICT化への対応不足、マーケティング効率化など、「時間を要して解決する課題」「緊急性の高い課題」があります。

「タスクフォース」とは、

上記「緊急性の高い課題」を集中的に解決し、組織・業務の改善及び効率化を目指すチームのこと

組織の各部門の精鋭たちや外部の専門家を1つのチームに抱え、短期間で大きな仕事や成果を達成するためのチーム、いわばビジネス上の「アベンジャーズ」と言えます。

ちなみに、「タスクフォース」の由来は、軍事用語で、特定の任務(タスク)を解決するために編成された「機動部隊(フォース)」です。

注意点:【違い】「タスクフォース」⇔「プロジェクトチーム」

「目標達成におけるスパンの長さ」が明確な違い。

「タスクフォース」は「緊急性」が強調される一方、「プロジェクトチーム」は比較的長期の業務スパンや目標を念頭に置いています。

観光業界への「タスクフォース」がもたらすメリット

・停滞している組織や業務の課題に対する早期解決を達成!

観光業界も日々トレンドや状況が変化しており、今までの観光ビジネスから新しい観光の形へ早急に対応することが重要になっています。

観光協会から日本型DMOへ注目が集まり、ICT化による観光業務の効率化、新しい観光コンテンツの醸成∼Webサイト、口コミなどへの対応など、観光客に関わる接点は多様性を増しています。

内部・外部の専門家を一斉に動員し、日々変化する課題を、柔軟に早く解決するために、「タスクフォース」の導入は一つの手と言えるでしょう。

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・人材不足やノウハウ不足による課題を一気に解決!

観光業界は、長く人材不足やノウハウが不足しており、新規事業や業務改善をするにしても、何をしたら良いか分からず成功しないという課題があります。

「タスクフォース」を活用することで、短期間で専門家の力を借り、課題の解決に寄与することが出来ます。

・様々な背景を持つメンバーによる多様性の獲得!

観光業と言っても、地域内の様々な企業が関わり合っています。その中で、様々な関係者間で課題が発生することもあります。

「タスクフォース」は、多様な分野から専門家を集め、様々な知見から課題の解決に取り組むため、事業に幅が生まれ、思いもかけない事業展開を達成することが出来るでしょう。

観光業への「タスクフォース」導入の際の注意点とポイント

・ノウハウ獲得と人脈ネットワークの恒常的な維持も

「タスクフォース」を導入する際は、短期的に課題の解決が行われます。

一方、ノウハウ不足の多い観光業では、「タスクフォース」により解決できたノウハウや人脈ネットワークを事業者が貯め、自社自体の資産を拡大させることが必要になります。

「タスクフォース」に課題すべてを委託するのではなく、基本的には事業者が中心に立ち、「手助け」として「タスクフォース」を活用することが重要になるでしょう。

・リーダー選定と組織・地域内の共通理解∼貢献意欲の向上

地域自治体や企業が関わる「タスクフォース」には、リーダーや責任の所在が曖昧になることがあります。

そのため、透明性の低い事業計画や成功しない自治体の箱物事業など、無駄な地域施策が発生します。

リーダー選定∼地域内の共通理解を促進し、「タスクフォース」とともに地域全体で観光地域づくりを促進することが重要です。

・外部人員の導入→地域内の人々が中心になること

コンサルタントや「タスクフォース」の活用の際、外部要因だけで観光地域づくりや事業改善が行われることがあります。

一方これは、ノウハウが貯まらず、引継ぎがされないまま短期間の成功・不成功に一喜一憂するだけになる可能性を含んでいます。

「タスクフォース」を導入する際は、地域内の人々や企業が中心となり、外部専門家の力を借りることが重要です。

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観光業への「タスクフォース」活用事例

「Go To MIYAZUタスクフォース」で観光地域づくりをオール支援

京都府宮津市は、「海の京都DMO」「宮津商工会議所」「天橋立観光協会」「旅館組合」「料理飲料業組合」「観光エージェント」「交通事業者」「観光観光事業者」「農水産事業者」など、様々なバックグラウンドを持つ関係者が携わるタスクフォース「Go To MIYAZUタスクフォース」を構築しました。

GoToキャンペーンに合わせ、観光地域の情報発信~ブランディング、キャッシュレス化などデジタルトランスフォーメーションの推進などを関係者一丸で取り組む、観光業での大規模タスクフォースです。

参考:宮津市役所

大阪府、大阪市及び堺市におけるタスクフォースの構築

訪日観光客にとって人気の高い「大阪」において、大阪府/市及び堺市が連携して、観光客への情報発信と誘致~観光周遊の向上、ブランディングなどを行うタスクフォース」が構築されています。

千利休等に関する企画展を大阪城天守閣、 堺市博物館が連携し、歴史的なつながりやストーリーを通じ魅力を発信し、新たな観光コンテンツの醸成に取り組んでいます。