文化観光のすゝめ|伝統文化「陶磁器」を楽しむ文化観光とは?【陶磁器体験】

「日本には、独特な文化が形成されている」

「魅力あふれる文化資源は、今後重要になる」

今回は、伝統文化や日常の生活文化など、文化に注目した観光「文化観光」について紹介したいと思います。また、日本の世界に誇るべき伝統工芸品「陶磁器」を活用した「文化観光」について紹介します。

以下の点について紹介します。

・「文化観光」とは?

・「陶磁器」の歴史

・「陶磁器」を活用した観光コンテンツ事例

【文化推進基本法】地域における文化観光の推進

2020年5月「文化観光推進法」が施行され、文化観光を推進する動きが活発になっています。

「文化観光推進法」の目的は以下の通り、

文化振興を、観光の振興と地域活性化につなげ、地域の経済効果をより一層の文化振興に再投資する好循環システムの創出

「文化施設×観光」

・地域一丸となった文化観光の推進

従来それ単体のみで活用され集客効果の小さかった文化施設や地域の文化・歴史資源など。

観光関連事業者等と連携し、歴史や文化を地域ストーリーとして発信し、地域一丸となった観光地づくりに取り組むために、文化観光施設を拠点に地域の文化観光を推進すること

                              も定められています。

また、「文化推進法」に基づく拠点計画及び地域計画に認定された地域や文化施設、事業においては、地域文化の調査や多言語化Wi-Fi・キャッシュレス整備バリアフリー化や学芸員の確保など支援が行われ、文化観光拠点として機能強化が推進されます。

参考:文化庁HP

そもそも文化観光とは?

acworksさんによる写真ACからの写真/文化観光

 文化観光とは、

地域独自の文化に実際に触れ体験することを目的にした観光

近年は、マス・ツーリズムで憧憬地を訪れ、非日常をただ過ごすような観光スタイルから

 個人のニーズや興味/関心のテーマに則した体験型の観光が主流になってきています。

このような流れの中で、地域の歴史や生活に紐づく文化を体験することが「文化観光」と言われています。

例えば、神社における写経や座禅体験舞妓さんの衣装着付け体験地域の伝統工芸品の手作り体験陶磁器の製作体験など様々な地域の文化を体験するコンテンツがあります。

文化観光の事例紹介

文化観光/陶磁器の体験

日本独特な文化を活用する「文化観光」

日本の伝統工芸品「陶磁器」を活用した文化観光の取り組みも活発になっています。

・「陶磁器」とは?地域で異なる「陶磁器」の種類

・「陶磁器」を活用した観光事例

各地域の主な陶磁器

陶磁器は、一般的に「焼き物」と総称されるが、

東日本では「瀬戸物」 / 西日本では「唐津焼」

と呼ばれることもあります。

陶器や磁器に適した粘土や石を求め陶磁器生産は全国各地に広がり、日常生活や用途に沿った陶磁器が作られるなど、私たちの身近な存在として親しまれています。

主な陶磁器リスト☟☟☟

福島県:会津本郷焼、大堀相馬焼

茨城県:笠間焼

栃木県:益子焼

石川県:九谷焼

福井県:越前焼

岐阜県:美濃焼

愛知県:瀬戸焼、常滑焼、赤津焼

三重県:四日市萬古焼、伊賀焼

京都府:京焼・清水焼

兵庫県:丹波立杭焼、出石焼

島根県:石見焼

岡山県:備前焼

滋賀県:信楽焼

山口県:萩焼

徳島県:大谷焼  

愛媛県:砥部焼

長崎県:三川内焼、波佐見焼

熊本:小代焼、天草陶磁器

鹿児島県:薩摩焼

沖縄県:壺屋焼

佐賀:伊万里・有田焼

日本六古窯(にほんろっこよう)

これら日本各地の陶磁器の中で、

6つの代表的な陶磁器生産地の総称【日本六古窯】

「越前・瀬戸・常滑・信楽・丹波・備前」6つの陶磁器産地は2017年日本遺産に登録されました。

2018年からは、「旅する、千年、六古窯」という日本の陶磁器を通じた人間の根源的な営みや自然との関係、ものづくりの起源を実際に触れ再考する取り組みが行われています。

参考:旅する、千年、六古窯

日本六古窯を知ろう!

acworksさんによる写真ACからの写真/文化観光、陶芸体験

地域の歴史や伝統文化に触れ、地域をより知るための「文化観光」ですが、

日本六古窯の陶磁器体験をして、日本伝統の歴史や深み、モノづくりについて学びませんか?

▼6つの産地では、それぞれ陶磁器製作の体験が行えます☟▼

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備前焼の特徴

・「茶道」に繋がる精神性

・茶褐色で素朴な味わい

備前焼は、釉薬を使わず1200度の高温で焼くことで、特徴的な茶褐色の地肌を作りあげる陶磁器です。土の茶褐色や自然な模様は、茶人に広く愛され、茶道具として親しまれています。

岡山城の天守閣では、備前焼の体験を行っており、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

参考:岡山城天守閣内備前焼工房

信楽焼の体験

・土と炎による「わび・さび」

・「大物づくり」の伝統伎

信楽焼は、ピードロ釉という燃えた灰が自然に降りかかる自然降灰釉や土中の鉄分が焼け赤くなり、また薪灰に埋もれた部分が黒褐色になる等の特徴を持ち、日本独特の「わび・さび」の文化を表しています。

また、「大物づくり」にも優れ、信楽焼の代表となった狸の置物も愛くるしいです。

そんな「信楽焼」、たぬき村で陶磁器の製作体験してみませんか?

参考:信楽陶園たぬき村

常滑焼と瀬戸焼の体験

・千年以上の歴史を持つ「瀬戸焼」

・「大物づくり」の産地で有名な「常滑焼」

常滑焼と瀬戸焼は、ともに愛知県が産地です。

瀬戸焼は、白く美しい地肌が特徴で粘土にほぼ鉄分が含まれないことが特徴です。その歴史は、平安期まで遡り千年以上だとも言われています。

常滑焼は、酸化鉄を多く含む朱泥と呼ばれる土を用いて、独特の赤褐色の色合いが特徴な陶磁器です。日本六古窯の中で、もっとも大きな焼き物を作る産地で有名でした。

参考:陶芸体験教室晴光 

  :オンリーワン陶芸教室

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越前焼の体験

・生活に溶け込む「日常雑器」

・雪国ならではの力強さ

越前焼は、釉薬を使わず素朴な色合いのものが多く、独特な茶褐色が特徴な陶磁器です。日常生活品として重宝され、丈夫で耐火性も強いです。

ぜひ、福井県に訪れ越前焼を陶芸体験してみてください。

参考:越前焼工業協同組合 越前焼の館

丹波焼の体験

・自然な色付きによる素朴な味わい

丹波焼は、釉薬を使わない焼き締めによる自然釉に特徴があり、若緑色で落ち着いた爽やかな色合いが多いです。ぜひ丹波伝統工芸公園で、丹波焼を陶磁器の製作体験しませんか?

参考:丹波伝統工芸公園 立杭丹波焼の郷



まとめ:陶磁器に触れ、文化観光を楽しもう!

今回は、文化観光推進法と陶磁器を体験する文化観光について紹介しました。文化観光と言っても、地域には様々な文化があり、博物館や歴史的建造物などへ訪れ、地域文化を感じることもれっきとした文化観光です。

ぜひ、地域文化を体験し、その地域について深く知ってみてください。