【観光士が教える】フットパスとは|フットパスを通じた「まちづくり」の提言!

「街をぶらり散歩」

「観光地を、ぶらぶら歩くのが好き」

「地元地域を、もっと散歩して知ってみたい!」

今回は、上記のような声に対し、地域の観光事業者が注目する「フットパス」「フットパス」を活用した持続可能なまちづくりについて解説します。

以下の点を解説!

・「フットパス」とは

・「フットパス」を通じたまちづくり

「フットパス」とは

・田園風景を楽しみながら歩く小道

近年、「ぶらり~旅」のようなTV番組や観光の仕方が広まっているように感じます。

その「歩く」観光で注目されるものが、「フットパス」です。

フットパスとは、

イギリス発祥で、農村部など田園地帯を中心に、地域の自然あふれる昔ながらの風景を楽しみながら歩くことの出来る公共の散歩道

イギリス国内の地域に網目状に巡っているフットパスは、古くからイギリス国民に親しまれているものです。

◆一番人気のスポーツは「ウォーキング」?

「イングラウンド・スポーツ協会」の調査によると、イギリスで最も人気のあるスポーツは「ウォーキング」だという結果もあります。

歩く権利「The Right of Way」

イギリスでは、昔からあるフットパスは誰にも所有する権利はなく、皆が平等にフットパスを歩き楽しむ権利「The Right of Way」があります。

フットパスが、農場やゴルフ場、一般家庭など私有地に通じるものもありますが、その道を歩くことを妨げることは出来ないという理念に則っています。

「フットパス」を通じたまちづくり

・フットパスコースに沿った観光施策⇒地域経済の活性化

日本でも現在、フットパスを活用した観光地域づくりが実施されています。

例えば、フットパスのコースに特定のテーマを設け、

「~の歴史を歩むフットパスの旅」「地域の生物を探すフットパスの醍醐味」etc.

特定のテーマに沿ったフットパスのコース整備及び安全な地図の作成が行われています。

また、「フットパスツーリズム」という観光スタイルも登場しています。

フットパス上に、地域を代表する食事や伝統技術を体験できるよう、昔ながらの住居を用いた地域住民によるおもてなしも一種の観光スタイルとして定着しつつあります。

域内外の人々が歩くフットパスに、経済を回すカンフル剤を取り入れることで経済の活性化にも繋がります。

フットパス事業=「持続可能な観光地域づくり」

フットパスの推進だからと、無駄な資金投資や施設開発は、地域の利益になりません。

・地域内の人々が歩くフットパス⇒「シビックプライド」と「持続可能なまちづくり」

フットパスを活用することは、地域内の人々が持つ「シビックプライド」の醸成と「持続可能なまちづくり」にも貢献します。

フットパスは元来、地域に昔からある「ありのまま」の風景を楽しみながら歩く小道です。

そして、フットパスを通じた観光教育や地域の生態系に関する授業などは、長い目で見た地域創生および「シビックプライド」の醸成を促し、地域の関係人口の増加に寄与する可能性もあります。

また、地域の「ありのまま」の姿を守る取り組みは、「持続可能なまちづくり」に直結します。

地域内で、「持続可能」とは何なのか議論を深め、フットパスのような昔ながらの観光資源を活用することは大いに重要なことでしょう。

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