民族共生の象徴「ウポポイ」とは?|話題の観光スポット「ウポポイ」とアイヌ観光の極意

ウポポイ観光とアイヌ文化 観光/旅行

「アイヌって興味あるけど、実際は良く分からない」

「ウポポイを訪れたいけど、結局何があるの?」

「ウポポイやアイヌ文化について知りたい」

アイヌを伝承する注目の観光スポットウポポイ(民族共生象徴空間)」がオープンしました。

アイヌの歴史や文化を伝承する「ウポポイ」とは何なのか?迫害され、差別され続けたアイヌ人やアイヌ文化を復興する「ウポポイ」。「ウポポイ」へ行き、アイヌ文化を楽しみましょう!

以下の点を解説します!

・「ウポポイ」とは??

・「ウポポイ」とアイヌの歴史「アイヌ新法」

・「ウポポイ」で知る!アイヌ文化を観光する魅力

ウポポイ(民族共生象徴空間)とは?|アイヌの伝承

フランクさんによる写真ACからの写真/ウポポイ

2020年7月12日、注目を浴びていたウポポイ(民族共生象徴空間)が遂にオープンしました。

(拍手!)(拍手!)

この「ウポポイ(民族共生象徴空間)」は、

先住民族であるアイヌ民族の文化復興や発展を担うナショナルセンターとしてオープンしました。

アイヌ民族は、北海道開拓から近代に入り日本社会の中で差別の歴史に遭遇しています。

このような背景の中で、

先住民族の尊厳を尊重し、差別のない社会形成の象徴として、アイヌ民族の固有の歴史や文化を守り、発展させることが「ウポポイ」の想いとしてあります。

「ウポポイ」|アイヌを感じる観光スポット

「ウポポイ(民族共生象徴空間)」の園内には、々なアイヌを感じることの出来る博物館や公園、レストラン等があります。

主要な施設としては、

アイヌ文化を肌で感じ体験することの出来る「国立民族共生公園」

日本最北に位置する日本初の国立博物館「国立アイヌ民族博物館」

アイヌ人の尊厳ある慰霊を再現した「慰霊施設」

「ウポポイ」とポロト湖周辺|アイヌ

・白老町の「ポロト湖」:アイヌの集落があった地

・ポロトコタン:「大きな湖の集落」

この「ウポポイ」がある白老町ポロト湖周辺は、かつてアイヌ民族の集落があった土地として知られています。「ウポポイ」開園の以前にも、アイヌ民族博物館があり、多くの観光客が訪れる土地でした。

「ウポポイ」に近いポロト湖周辺は、本当に豊かな自然や動植物があり、トレッキングやカヌー、バードウォッチング等、自然の中で気持ちいい時を過ごすことも出来ます。水芭蕉が群生するポロト湖周辺の湿原では、森林浴と共にアイヌの自然も感じることが出来ます。 

ウポポイ/ポロト湖

参考:ウポポイ民族共生象徴空間

アイヌの歴史と文化

・アイヌの知られざる不遇な歴史

・魅力溢れるアイヌ文化

アイヌ文化の登場は、北海道で7世紀~13世紀ほどまで続いた擦文時代の終了後(鎌倉時代後期)と言われています。

当時の8世紀~9世紀には、擦文文化と共にオホーツク文化も存在していました。擦文文化とオホーツク文化が影響し合い誕生したのがアイヌ文化です。

「擦文文化」+「オホーツク文化」⇒ アイヌ文化の誕生

近世のアイヌ人迫害の歴史

近世に入ると、江戸幕府や本州の人々によるアイヌ民族への偏見や干渉が生じてきました。北海道開拓使によるアイヌ民族の和人同化政策が始まり、明治以降はさらにその同化政策が推進されアイヌ民族の尊厳や文化は軽視されていました。また、アイヌ民族に大事な宗教や信仰等の精神文化を担う儀礼も禁止され、生活文化と精神文化共々衰退していきました。

このような中でも、アイヌ人はアイヌ文化の復興と発展を願い、文化伝承を行っていました。1970年代になると、アイヌ文化の儀礼復興が叫ばれ、アイヌの文化や信仰は徐々に復興の兆しを見せ始めました。

1997年になると、「アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統に関する知識の普及及び啓発に関する法律」が制定され、アイヌ文化の復興活動が大きく広がりを見せ始めました。2019年には、「アイヌ新法」が可決され、法律上にアイヌ民族が日本の先住民族として認められました。

しかし、現在でもアイヌの血を隠し生活している方は多いです。

アイヌ人への差別や偏見が「ある」と答えた割合は、

アイヌ人自身による回答:72.1%

国民全体での回答:17.9%

アイヌ人と以外の人々の間で意識にギャップがあるという結果になりました。

このような背景もあり、ウポポイ(民族共生象徴空間)を拠点に、差別のない多様な民族や文化を受け入れることのできる社会を創っていこうという、アイヌ振興を担う方々の熱い想いを感じることが出来ます。

「ウポポイ」で感じる魅力溢れるアイヌ文化

・アイヌの言葉の特徴

・アイヌ料理の特徴

・「ウポポイ」で感じるアイヌ

アイヌの言葉

アイヌの言葉の特徴は、口承文化で伝承されていることです。

文字でアイヌ語を見ることは出来ませんが、

身近な言葉や地名にもアイヌ語が使用されていることは知っていましたか?

例えば、

「乾燥した広大な大地」を指すアイヌ語サッ・ポロ・ペッは何でしょう?

“(-“”-)”

( *´艸`)

( ゚Д゚)

(‘ω’)ノ

そう、札幌!

知床シリ・エトク=陸の突端」稚内ワッカ・ナイ=水の豊富な沢」

有名な北海道の地名もルーツはアイヌ語です。

「トナカイ」「ラッコ」「シシャモ」もアイヌ語だそうです。

ちなみに、ウポポイは「(おおぜいで)歌うこと」を意味しています。

アイヌ料理

・「チタタプ」 / 「オハウ」 / 「ペネイモ」 / 「サッチェプ」

アイヌ料理の特徴は、自然の食材を存分に使った保存食やスープなどが多いことです。また、魚の骨やうろこ、動物の皮膚なども決して無駄にせず、出汁や調味料、毛皮、動植物の餌にするなど、自然の恵みを全て使うことが特徴です。

有名なアイヌ料理と言えば、「チタタプ」です!?

「チタタプ」とは、魚やうさぎ、鹿等の動物の肉や臓器等を包丁で*チタタプした料理です。

*チタタプとは、日本語で「たたき」を意味しており細かく刻むことを意味しています。

寒い地域や季節には、「オハウ」と呼ばれる汁物が食されてます。

北海道の自然溢れる食材や細かく刻んた「チタタプ」のつみれ団子をいれたスープで、北海道の三平汁のルーツとも言われています。

「ペネイモ」という、凍みじゃがいもに砂糖を加え油で焼いたホットケーキのような食べ物も有名。

アイヌにとって、鮭は「神の魚」と呼ばれ、多くの料理で鮭は使用されています。

寒冷期は、鮭の長期保存をする為「サッチェプ」という鮭の燻製が重宝されていました。

美味しかったら言う言葉

アイヌ料理が美味しかったら、ヒンナ、ヒンナと言いましょう!

「ヒンナ」とは、「おいしい」という意味です。

「ウポポイ」で感じるアイヌとは?

「ウポポイ」には、様々なアイヌ文化を感じられる空間があります。

アイヌ民族の伝統芸能を鑑賞できる体験交流ホールやアイヌ紋様を施す木彫製作体験、アイヌ料理の調理と試食体験、集落の家屋内ではアイヌの語りを聞くことなども出来ます。

「ウポポイ」には、様々なアイヌに触れることのできるプログラムがあり、誰もがアイヌにどっぷりハマるでしょう!

まとめ:北海道白老町の「ウポポイ」へ足を運んでみよう!

ウポポイ(民族共生象徴空間)のオープンを祝い、「ウポポイ」とアイヌについて紹介しました。

ぜひ、様々な歴史や文化のあるアイヌについて、「ウポポイ」で理解を深めましょう。「ウポポイ」には、十人十色のアイヌ観光プログラムが用意されているので、自分なりの「ウポポイ」観光をしてみてください。

それでは皆さん、ウポポイ(民族共生象徴空間)行ってみてくださいね。

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