「美容グッズとか、エステのために韓国行ってくる!」
「男子でも美容に興味がある時代だよ」
近年の注目を集める「美容」
韓国や日本だけでなく、世界各国で「美容観光」に向けた取り組みが行われています。
今回は、「美容観光(美容体験型観光)」について紹介します。
目次
「美容観光」の種類とは?
・美容効果及び癒し効果が得られるコンテンツ
世界で注目されている「美容観光」の種類は主に、
・ヘアサロン/ネイルサロン
・リラクゼーションサロン
・ホテルスパ/デイスパ
・化粧品や健康器具などの購買
・温浴施設やリゾートスパ etc.
「美容観光」とは、
消費者が、メイクアップによる美容、スパやリゾートなどでの癒しと美容効果を体験することが目的となる観光
「美容観光」は、医療行為や体質改善のようなダイエット療法などは含まない美容施術サービス等を指します。一般的に日本では、国内向けのサービスが中心であった美容分野ですが、韓国やタイなどの美容大国では、外国人向けの美容サービスが充実しています。今後、インバウンド観光客の増加に比例し、美容体験コンテンツの充実も図る必要があります。
下記は、観光庁の発表した「美容体験型観光コンテンツ」のイメージです。(グレーは対象外)
「美容観光」の市場性
・約573憶ドルの増加「美容・アンチエイジング」
・2022年までに年平均7.5%増の市場拡大
世界的に注目が高まる「美容観光」。
「Global Wellness Economy Monitor October 2018」のデータによると、
美容・アンチエイジング分野の市場規模は、2013~2017年にかけて約573億ドル増加しています。
また、健康・美に関するウェルネスツーリズムの市場は、2022年までに年平均で7.5%増の市場拡大が見込まれています。
日本も期待されている「美容観光」
・化粧品ショップで買い物をしたい:36.2%
・美容サロンへ行きたい:26.5%
ホットペーパービューティーアカデミーが、訪日外国人観光客数の上位を占める国・地域(台湾、韓国、中国、香港)で行った「美容観光」に関する調査があります。
調査結果によると、「化粧品ショップで買い物をしたい」が4割近くにのぼると示されています。また、「美容サロンへ行きたい」は、世界遺産や名所の観光を抑え、観光目的として高い位置を占めています。
日本の美容サロンを利用した外国人観光客は、
「お店が清潔で衛星的である」
「スタッフの施術が上手である」
「自分でイメージした通りの仕上がりになる」
などの意見があり、日本の「美容観光」が注目されつつあることが窺えます。
参考:nippon.com
日本の「美容観光」に関する課題
・「美容観光」の需要に対応した整備
・コミュニケーションにおける課題
「美容観光」の需要に対応した整備拡充
観光庁の発表するデータによると、温泉などのスパリゾートに関して、
「体験したい:39.2%」-「実際に体験した:28.7%」=10.5%のギャップ
があることが分かりました。
リラクゼーションの項目も、「体験したい:20.3%」と需要が高い一方で、「実際に体験した:13.9%」と未だ需要に応えられていない現状があります。
鍵は、「美容グッズ+美容体験ツアー=美容観光」
上記の「美容観光」の供給不足の現状で、中国を筆頭にアジア圏の人々に向けた「美容体験ツアー」がトレンドとなっています。従来の日本の化粧品グッズの購入に加え、実際に美容サービスを体験してもらう美容体験ツアーが人気を博しています。
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・コミュニケーションにおける課題
一般の観光案内以上に、消費者と近く接する美容サービスでは、特に多言語のコミュニケーション問題が発生します。現場では、実際にコミュニケーションを取りながら施術を行う必要もあり、人材の育成が課題となっています。
決め手は、翻訳アプリの充実化と接客アプリの多言語化
観光客の予約~決済、店内でのコミュニケーションも多言語で行うことの出来る接客アプリが開発されています。今後はより多くの海外の層を集め、大衆的な美容体験コースから富裕層のための美容サービスなど、あらゆる世代で日本の美容が受けられるよう、多言語化のシステム構築は重要な施策となるでしょう。
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引用:国土交通省観光庁『美容体験型観光コンテンツの充実に向けたナレッジ集』