【観光士が教える】デジタル観光「スマートツーリズム」とは?|IoTを活用したスマートツーリズム事例

スマートツーリズム WEBマーケティング

「先端技術を活用したスマートツーリズムとは?」

「スマートツーリズムの実施事例や取り組みは?」

「どのような技術がスマートツーリズムに活用されるのか?」

今回は、5G技術や観光型MaaSなど最先端ICTを活用した観光施策である「スマートツーリズム」についてIoTの活用事例と共に紹介していきたいと思います。

以下の点を紹介!

・「スマートツーリズム」とは?

・観光業におけるIoT活用のメリット

・観光におけるIoT活用と「スマートツーリズム」事例

「スマートツーリズム」とは?

スマートツーリズム

スマートツーリズムとは、

ビッグデータやIoT、クラウド、5G、オープンデータ等様々な最先端技術を駆使して、複雑化する観光客のニーズに対応した情報提供を行うと共に、観光地の観光資源を最大限に活用すること

と言われています。

様々なスマートツーリズムの定義がある中で、1990年代のWebやインターネットのデジタル化に伴い誕生した観光形態「E-ツーリズム」に次ぐ新しい観光スタイルとして、

携帯端末情報等のビッグデータや機械学習等を用いて、旅行者に最適な情報の提供及び観光地の情報やリアルアイムの交通情報等を測定し、旅行者や観光地の「観光」を支援することと捉えることが出来ます。

参考:日本におけるスマートツーリズムシステムの構築 京都情報大学院大学

   飯山研究室 スマートツーリズム

▼関連記事:観光分野におけるICT活用事例とは?▼

IoTを活用したスマートツーリズムの可能性

IoT(モノのインターネット)」とは?

そもそもIoTとは??

「Internet of Things」の頭文字を取った略語で「モノのインターネット」と訳されています。

身の回りの携帯や自宅の家電製品、産業機器等をインターネット上で繋げ、モノの位置情報や管理データ等を取得しクラウド上で蓄積すること出来ます。

IoT技術により、産業機器の品質状態のチェックやドローンの遠隔操作等、モノの状態を自動で管理し遠隔操作することが可能になります。

また、携帯端末やウェアラブル機器等のIoT端末情報、モノの位置情報や管理データをクラウド上に蓄積し、分析/管理することが可能になりました。

観光分野のIoTを活用した可能性「スマートツーリズム」

観光分野において、IoTが果たす影響や可能性は大きくあります。

では、実際にIoTを活用したスマートツーリズムのメリットとは?

【メリット】

IoT端末による位置情報システムやリアルタイムナビゲーションにより、観光客の位置に基づく観光地内の情報や周辺地域のレコメンド情報の提供

→日時限定のクーポン券発行や近日のイベント情報提供によるフォローアップ

・交通情報や混雑度等を考慮した快適でスマートな旅程計画の提供

→オーバーツーリズム等、交通課題や住民への影響を軽減する

IoT機器を識別する空港内の位置ナビゲーションサービスの提供

→分かりやすい空港内サービスの提供により搭乗遅延等を防止

・空港利用者のスケジュール情報やバッケージ情報、搭乗記録等の確認

→IoTセンサーによる貴重品の紛失防止、フライト情報や搭乗情報の確認

参考:pinmicro

▼関連記事:ICT時代のイノベーション「Society5.0」とは?▼

IoTを活用したスマートツーリズム事例

acworksさんによる写真ACからの写真/スマートツーリズム

「スマート@ツーリズムシティ」|IoTを活用した地域活性化事例

沖電気工業株式会社は、地域の魅力発信と共に、観光ビジネス課題の解決を目標に、IoTを活用して観光客の地域周遊性の向上及び滞在時間の拡大を図り、更なる観光地の発展と地域活性化を目指す施策として、「スマート@ツーリズムシティ」を提言しました。

「スマートパーキング・ソリューション」

地域の交通渋滞と観光客の滞留時間拡大を目標に、観光施設周辺の公営駐車場と企業所有の駐車場等をインターネット上でシェアし、オンライン管理・予約出来るようにしたスマートツーリズムサービス。

また、観光地の交通情報や駐車場の満空情報等を配信することで、交通渋滞の削減や快適な観光地周遊を支援するスマートツーリズム施策を目指しています。

「ココシル」

観光客の観光地周遊性の向上の為のスマートツーリズムサービスで、ポータルサイトとスマートフォンが連携し、道案内情報や口コミ情報、対話型デジタルサイネージやGPS骨伝導式ナビステムデバイスを活用して、観光客の観光周遊の情報支援を行っています。

参考:IoTNEWS

「自転車×IoT」|青森発のスマートツーリズム事例

RRiceさんによる写真ACからの写真/スマートツーリズム

青森県と青森のベンチャー企業「株式会社フォルテ」は、地方の公共交通機関の不足や周遊の不便性という課題に対して、GPSと連動し観光地の情報や交通情報を音声でガイドするスマートツーリズムサービス「ナビチャリ」を開始しました。

電動自転車に装着された端末で位置情報を取得し、そのデータに基づき道案内や観光名所の歴史や文化の解説を行うことが可能で、排気ガスや交通渋滞による環境被害の軽減も期待されています。

また、地方地域の二次交通の不足という課題に対して、ナビチャリが果たす可能性は大きく、交通環境の乏しい自治体からは期待が大きくあります。

参考:ITmedia

▼関連記事:シェアサイクルを可能とする観光型MaaSとは?▼

スマートグラスを活用したスマートツーリズム事例

株式会社近畿日本ツーリストは、IoT技術の「スマートグラス」を活用した観光周遊支援や観光コンテンツの醸成に取り組んでいます。近年、ARやVRなどのXR技術が活用される事例があるように、バーチャル空間での観光やガイドサービスの提供が構想・実施されています。

また、スマートグラスやIoT端末を通じた多言語案内のサービス拡充、ルートや観光地の音声案内など、観光客と事業者双方にとって効率的で快適なメリットのある観光実現が期待されています。

▼関連記事:ARやVR!?バーチャルと現実空間を旅する「XR観光」とは?▼

まとめ:IoTを活用したスマートツーリズムの取り組みを!

今回は、スマートツーリズムの概念やIoTを活用したスマートツーリズムについて紹介致しました。IoTを活用した観光施策はコストを掛けずに取り組むことが可能で、今後位置情報を活用した観光情報の提供だけでなく、ウェアラブルデバイスを活用したヘルスツーリズム等も行う可能性があると考えられます。

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました