地方創生とは|本質的な地方創生の課題を分かりやすく解説

地方創生と本質的な課題
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「地方創生って結局?」

「地方創生が成功しない理由って?」

今回は、地方創生について分かりやすく解説致します。また、どうして地方創生が未だ議論され成功していないのかについて、その本質的な課題と共に見ていきましょう。

「地方創生」とは?

「地方創生」のキッカケ

・「地方消滅論」→「地方創生」

「地方創生」(ローカル・アベノミクス)

という言葉は、第2次安倍内閣発足時に発表されました。

先立って初めに地方創生が政策事案として注目されたのは、日本創生会議が「地方消滅論」を唱えたことでした。人口減少が拡大し、地方において財政難や働き手不足などが起こることで、地方という存在が消滅するということです。

このような地方の現状、国の少子高齢化に対し、

「都市部の出生率が低い、そのため出生率が高い地方に若者を送れば若者は自動的に子供を産むようになり、結果として地方も復活、日本も復活」

引用:木下斉(2016)地方創生大全 東洋経済新報社

という地方創生に向けた施策が行われるようになりました。

*引用:木下斉(2016)地方創生大全 東洋経済新報社

▼関連記事:【書評】「地方創生大全」(木下斉 東洋経済新報社)▼



「地方創生」の目標

「まち・ひと・しごと創生法」

2014年に「まち・ひと」・しごと創生法」が施行されました。人口減少・高齢化、地方衰退などの課題に対して、日本全体が持続可能な社会形成を目指し取り組んでいます。

4つの基本目標と2つの横断的な目標

「稼ぐ地域をつくるとともに、安心して働けるようにする」          

中小企業の支援や地域資源・産業を活かした地域の競争力強化、及び専門人材の育成を推進することで自立的にお金をサイクル出来る環境を形成し、安心して誰もが働ける環境をつくること。

「地方とのつながりを築き、地方への新しいひとの流れをつくる」

企業の地方移転や地方移住の推進、魅力ある大学や産業など地域拠点の形成、教育レベルの向上と地域に携わる関係人口の創出・拡大。

「結婚・出産・子育ての希望をかなえる」

仕事と子育てを両立できる社会環境の形成、地域の少子化対策を推進し、女性がさらに活躍できる地域の創出。

「ひとが集う、安心して暮らすことのできる魅了的な地域をつくる」

地域交通の拡充、都市機能の維持とサービス向上、及び魅力溢れる地域形成を行い、誰もが安心して暮らせるような社会の創出。



「多様な人材の活躍を推進する」

行政、企業、NPO、地域住民など、地域社会に係る一人ひとりが、持続可能で課題解決型の社会構築を目指し、誰もが活躍することの出来る社会環境の整備及び地域コミュニティの創出。

「新しい時代の流れを力にする」

未来技術を活用し、地域課題の解決や地域サービスの向上、教育・医療・農林水産など様々な分野において、持続可能な社会を創出。

▼関連記事:地方創生SDGs官民連携プラットフォームの重要性とは?▼

「地方創生」の本質的な課題|人口問題がすべてではない

人口減少、人口の一極集中化に対して、人々の地方移住を支援し、地方行政サービスの向上、雇用の創出等、様々な「地方創生」が取り組まれています。

しかし、「地方創生」の議論が今でも続き、一向に成果という成果が表れないのはどうしてでしょうか??

「地方自治体の経営難」を棚上げした「人口問題論」

・「地方消滅」とは、地方自治体の経営破綻

・「人口減少=地方消滅」は勘違い

地方創生会議が示した「地方消滅論」は、厳密には

「地方自治体が、現状の自治体経営を行うと、財政が破綻し潰れる」

と警鐘を鳴らしているのです。

つまり、「地方消滅」は、地方自治体が無くなるだけで「地方そのもの」が消滅するということではありません。地方自治体が無くなっても、行政のサービスが滞るだけで、地方に暮らせないということではありません。

人口減少や人口流出など「人口問題」を「地方創生」のすべての問題とする諸施策は、このような「地方自治体の経営課題」を棚上げしているのです。



地方自治体の経営|「地方創生」の本質的な課題

「経済を潤さない事業」

地方自治体による「地方創生」施策の問題点として、

「税金による事業が、お金を浪費し、新たなお金を生み出さない」ということです。

地方自治体の行う「ゆるキャラ」や特産品開発、大規模な施設開発などは、その税金を浪費するだけで、実際にお金を生み出し地方財源の蓄えとなるほどの利益を出していません。また、「ふるさと納税」なども、一定期間の売り上げを確保する一方で、地方の資金総額で見ると、全くプラスに転じていないのです。

地道な地方の資金繰りを行わず、一過性の事業に多額の資金を投入することで、一時の収入を見込めても、長期的な視点で見た場合、地方財源は一向に減少、経営破綻の道を進んでいるのです。

「建前による曖昧な事業計画」

地方自治体において、資金繰りが重要な課題となっている現状においても、

国からの支援金を貰えるような美談的な目標設定を行い、多額の資金を無駄に投資するなど、建前による事業計画が横行しています。

目標設定の曖昧な計画、大規模予算に合わない収益予測、また行政の頻繁な異動等により、事業計画の一貫性や責任の所在が不明な点が多くあり、多額の投資に見合わない事業計画やその産物が点在しているのです。

まとめ:一筋縄ではいかない「地方創生」

「地方創生」における「地方自治体の経営や資金繰り」の課題は、雇用創出、行政サービスの改善などすべてに係る問題です。人口減少及び人口流出の問題も、ただ人々を呼び込むだけでなく、地方財源を確保し、お金を生み出せるような自立的な経済サイクルを形成して初めて、働き手の増加、雇用創出、人口増加が見込まれるのです。

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